Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

ラピスラズリ 233 懐かしい顔

「…えっ!栞ちゃん!?」なんて偶然。笑顔の栞ちゃんには、子供のころの面影が存分に残っている。「そうだよー!るりちゃん、こっち帰ってきてるの!?」昔スレンダーだった栞ちゃんは、妊婦さんということもあって優しい雰囲気だ。何より、とても幸せそうなオーラが…私もひとりでに笑顔になってしまう。「うん!毎年は帰らないんだけど、久しぶりに帰ってきて!……って、匠君だったの!?」栞ちゃんの隣にいたのは、匠君だった。い...

ラピスラズリ 232 初詣

あれじゃあ父も正月から外出るよね…。父は、気が弱いけれどお酒を飲むと気が大きくなる人。人当たりはよく町内会の人たちとは仲がいい。てゆうか、町内会の方々も正月早々から飲んでるんだし父ぐらいの年になればみんな一緒なのかな。かおりちゃんもさやちゃんも、結婚かぁ…。栞ちゃんも、赤ちゃんが…。「…あ。過ぎてた…」考え事をしながら歩いていたらいつのまにか、コンビニを通り過ぎていた。このまま歩けば小さな神社がある。...

ラピスラズリ 231 お気楽

「あのね。私、正社員になって働こうと思うんだ」なんとなく母に打ち明けたら母は苦虫を噛み潰したような顔をした。「お気楽な派遣のまま、いい男捕まえてやめりゃいいのに!昔っから苦労をしょい込むんだから」「派遣だからってお気楽じゃないよ、それはひとくくりにしすぎだよ。正社員だって、お気楽な人はたくさんいるし適当に仕事してるわけじゃないよ」「まあなんでもいいよ。じゃあ前の仕事辞めなきゃよかったのに。前の方が...

ラピスラズリ 230 元日

「あけましておめでとうございまーす!」テレビから流れる新年のあいさつ。田島さんからは当然のように連絡もなくどう過ごしているのか、謎。自宅にいるといろいろ考えてしまうので気が進まないながら、実家に帰ってきた。…でも、やっぱり帰ってこなければよかったと思っている。「隣のさやちゃんね、玉の輿乗ったって。向かいのかおりちゃんは3人子供いるんだって。」「へえ…すごいね」私が帰ってきた時母は、とても安心したよう...