Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

ラピスラズリ 242 秘密のメール(田島編)

彼女から、当たり障りのない返信が入る。それで終えてもよかったのに俺も何を血迷ったのか、つい酒が強いか聞いてしまった。仕事も助かってるし、ねぎらいたい気持ちがあるのは嘘じゃない。しかし、彼女からは「強くも弱くもありません」とそっけなく返され、思わず笑ってしまった。笑いながら彼女の席を振り向くと、彼女は、真っ赤な顔をして俺を見つめていて少し、ドキっとした。いつも、座ってる彼女の横に立って依頼をするから...

ラピスラズリ 241 秘密のメール(田島編)

足手まといにならないでほしい。とにかくそう思っていたが、彼女との仕事はなかなか心地よく、俺がやりやすいように考えてくれているのがわかった。と言っても、難しい仕事を任せているわけでもない。誰にでもできる内容だが、相手の動きを考えて仕事する人間と自分の仕事の分量しか考えられない人間とは、仕事のしやすさが断然違う。打ち合わせから自席に戻り、山下さんからのメールを開く。その中には別に何もやましいやりとりは...

ラピスラズリ 240 田島編

書き始めた当初から行き当たりばったり作品のラピスラズリですが、執筆の気分転換に、田島さん編を始めてみます。時は、瑠璃が派遣されてきた頃に戻ります。--------佑香は、今日も帰ってこなかった。実家に戻っていると連絡が来たのが、夜中の12時前。仕事から帰ってきた俺は、シャツの胸ポケットから、タバコとライターを出してダイニングテーブルに置いた。妻である佑香からは、「禁煙しろ」って再三言われてるけど、のらりくら...

ラピスラズリ 239 伝えられず

田島さんの顔を見られず手元だけ見る。「話?」「はい、ここでは話せないので…」そう言うと、田島さんが拳を口元にやるのが見えた。「俺もあるよ。ここでは話せない話」「え…」な、なんだろう…なにか、田島さんの環境が変わった、とか?すごく気になるけど、私だって伝えなきゃ。すると、田島さんが私の後ろに視線を移した。「おはよーございまーす!おふたり、早いねー!一緒に来たの?」岡田さんが出社してきた。「あ、いえ、一...