Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

ラピスラズリ 252 田島編

和やかに会話をしているのをぼーっと見ていると山下さんが灰皿をくれた。「ありがと」と言うとにこりと微笑んでくれるが会話はない。何を話していいのかわからなくて目の前にあったメニューを渡す。「甘いものあるよ。頼む?」コクンと頷いてメニューを開く彼女を煙草をふかしながら眺めていた。その後。梶さんが酔い、岡田も酔い、めちゃくちゃな雰囲気となってきて、打ち切ることにした。甘いものを勧めておきながらそれを頼むこ...

ラピスラズリ 251 田島編

これが色気がない?どこがだよ。現に俺は今、この子を前にして鼓動が速まっている。「ちゃんと女らしいよ。つーか…可愛い子だなと思ってるよ」言わなくていいのに口が滑った。それをすぐに打ち消すように言葉を付け足す。「あー俺何言ってんだろ。忘れてね!嫁に叱られるわ」彼女の顔が見られない。「田島さん、ご結婚されてるんですか?」「そうだよ。あれ?言わなかったっけ」できるだけ普通を装って答え、反応を盗み見るが彼女...

ラピスラズリ 250 田島編

しかし、飲み会で梶さんに飲まされたり絡まれたりしているのを見ると、落ち着かない。それで内密につきあってる岡田を怒らせたりしてふたりの様子に苦笑した。山下さんと目が合う。飲まされて真っ赤になった頬でにこっと笑っていた。「すみません、お手洗いに…」か細い声でふらふら立ち上がる山下さん。危なっかしい。放っておこうかと思ったが、結局俺も席を外し、山下さんが出てくるのを廊下で待った。やばいな、俺…。待ち伏せっ...

ラピスラズリ 249 田島編

やっと駅についた。こんなドキドキしたのは久しぶりだ。ドキドキというより、ヒヤヒヤのほうが近いな。心臓に悪い…こんな、取り乱してしまうようなシチュエーションはなかなかない。山下さんは俺の後ろをついてきていて、突然「すいませんでした」と謝った。え?何が?それでも彼女は、叱られた子供のように俺の顔色をうかがっている。「何を謝ってるの?」謝るなら俺だろ。さっき、どれだけ際どい妄想したか。つい笑ってしまった...