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Top Page > ラピスラズリ(連載中) > ラピスラズリ 220 年内最終日

ラピスラズリ 220 年内最終日

「本年はお世話になりました。
来年もよろしくお願いします」

「こちらこそ、よいお年を」


仕事納めの日。

ほとんど寝ていないのに、眠気がない…。



「るりちゃん、帰れそう?」

岡田さんが声を掛けてくれて、
ぺこっと頭を下げる。


「はい、大体まとまりました」

「ちょっとお茶して帰ろー」

「はい!」


パソコンに向かっている
田島さんの背中が視界に入る。


「田島さん、残りますか」
と岡田さんが聞いた。


「うん。ちょっと片づける。
お茶楽しんできてね」

田島さんはにっこり笑って答える。


「あ、聞いてました?」

「聞いてないよ。聞こえてくるんだよ」

二人が普通に話している姿を見て、
なぜか落ち着かなくなって、
資料を戻しに立ち上がった。


バインダー数個、書庫へ持っていく。


「書庫行ってきます」

「はーい」

岡田さんの後ろで、
田島さんも私を見ているのが、
変に緊張してしまう。


ドアまで歩いていると、
ちょうど萩原さんが戻ってきた。


「抱え過ぎだろ」と呆れながら
ドアを開けてくれている。


「一回で済ませたくて」

「しょうがねぇな」


萩原さんは、私の右手に引っ掛かっている
書庫の鍵を取ると、一緒についてきてくれた。

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