Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

Top Page > ラピスラズリ(連載中) > ラピスラズリ 215 キライ

ラピスラズリ 215 キライ

「アンタもこっち方面なの?ウザ」

秘書課の彼女は、いかにも面倒そうに言った。


「…そうですけど…口悪すぎません?」

「だってアンタのことキライだもん」

「私もあなたのこと好きではないですね…」

「言うじゃん」


秘書課の彼女は初めて、少し口角を上げた。


名前は、花沢さんというらしい。

萩原さんの部署のボスである専務付き。
年齢は私より2つ下だった。


「アンタ、あたしより年上なの?」

「そうみたいですね…」


私のことを嫌うわりには
話は途切れず、もうすぐ私の最寄駅につく。


…花沢さんは、
田島さんと私の仲を疑ってるんだよね。

そもそも、萩原さんに噂を吹き込んだのは
この人で…。

しかも、噂じゃなく
現実になってしまったんだけど…。


「ねぇ、花沢さん」

「何よ?」

私と田島さんのことなんだけど――。
って、切り出せない。

変なこと言って、逆に疑われたら。


「何でもないです…」

「萩原さんのこと?
だったら、昨日からつきあってるわよ。
ゴメンね~。」

花沢さんは勝ち誇ったかのような顔をして
にっこりと微笑んだ。



あ。

そうなんだ。


「それはおめでとうございます…」

「だからもうヨリ戻そうとか、
見苦しい真似しないでね。
あたしのだから」

「ハイ…ってか、しませんから、そんなの」

「そっかそっか。
田島さんと不倫中だもんねー?」


花沢さんはまた、
きれいな唇をきゅっと上げて微笑んだ。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。