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ラピスラズリ 213 『問題』

会議室を出て、梶さんは席に戻った。

心新たな思いが胸に湧きながら、
梶さんに言われた『問題』が引っ掛かる。

昨日の幸せだった時間が、
後ろ暗く、重く心を蝕む。


「おーい。るりちゃん、電話入ってたよ」

岡田さんが受電メモを持って、
私のデスクに2枚置いた。


「あっ、すみませんでした」

はっと我に返り、メモをもらう。
田島さんからの電話だ。


「折り返しいらないからって言ってたよー」

「ありがとうございます」

田島さん…
さっきの打ち合わせ、終わったみたいだな。



問題。


田島さんへの思いと
昨夜の関係は、十分、問題だ…。



定時のチャイムが鳴った。
誰も帰れる状況ではなく、
田島さんも帰ってこない。

梶さんから1時間の残業を許可されて、
無心で仕事をした。


すると、人影があることに気付き、顔を上げた。

コート姿の田島さんが
息を切らせて立っている。


「田島さん…おかえりなさい」

「ただいま。ありがと。確認とか」

「はい。あ、お電話いただいてたのに
出られなくてすみません」

「あぁ、つまんねーことだから」


そう言って、田島さんは
席に着いてしまった。

残業リミットが終わり、
帰りの支度をする。

スマホを見ると、
一件何か入っている。



“メシ食って帰らない?”



田島さんからの誘いだった。

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