Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

Top Page > ラピスラズリ(連載中) > ラピスラズリ 201 買い出し

ラピスラズリ 201 買い出し

この小さな何もない部屋の中、
スウェット一枚で
煌々とついてる電気を見上げる。

やっぱり…
一緒にいけばよかったかもしれない。

今、もしも田島さんが
冷静になっていたら。

やらかしたとか思ってたら。
(未遂だけど…)

と、マイナス思考に陥る。


萩原さんとは
あんなに簡単に越えた一線なのに
田島さんとはいろいろ考える。



早く帰ってきて。



ためいきをついた途端、
スマホが鳴りだした。


…田島さんから電話?


「はいっ」

『あー、お疲れ。田島だけど』

会話の出だしが、
外出先から掛けてきた時と
全く同じで笑ってしまう。

『え。何笑ってんの』

「ふふ。いいえ」

『ま、いいや。
小腹空いてない?
食いもの、何が好きなんだろうなと思って。
山下さんと言えばスープ春雨の
イメージしかないんだけど』

食べ物か。

スープ春雨って
何とも言い難いイメージもたれてるな。
で、また名字呼びに戻ってる。


「春雨でもいいですよ?」

『おお。あとは何かいる?』

「うーん…ジャムパンですかね?」

『甘そうだな。血糖値上がるぞ』

「じゃあ血糖値上がんないやつでいいですよ(笑)
何でもいいです」



だんだん、いつもの雰囲気に戻り、
くすくすと笑いながら会話をする。


会計が済んだ様子の田島さん。

電話越しから
コンビニを出たような音が聞こえた。


『瑠璃』

名前で呼ばれてドキっとした。



「はい」

『すぐ帰るから、待ってて。』

「はい。」

『帰んなよ。』

「帰んないですよ……早く帰ってきてください」

『うん。』


そんな何気ない会話にも、想いがこもる。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。