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ラピスラズリ 194 一晩の夢

照明が落とされた。

ベッドに横たわり、
田島さんの唇が首を這う。

声を出すと、ぎゅっと抱きしめられた。

それだけで涙が出そうになる。



もどかしげにシャツを脱ぎ捨て、
私も脱いだ。

肌を擦り合わせると、
温かくて、ずっとこうしていたくて。

大好きな人が、
手の中にいる喜びを噛みしめた。




「気持ちいいな。何もしてないけど……」

と田島さんが言う。

確かに、今は
脱いで抱きあっているだけだけど、
私には十分刺激的だ。


「ふふ」と笑うと、唇が重なった。


何度も、何度も、
優しいキスに、唇が震え、
涙が落ちる。



「泣かないで」

と言われても、
感情が高ぶってしまって、
次々と静かに流れ落ちる。




本当にずっと好きだった。


明日には、今こうしていることも
なかったことにして。

何も、なかったことになって
毎日が始まる。

でも、想いだけは伝えて帰りたい。



「田島さん、好きです」

「うん」

「好き……」


田島さんは、私の唇を親指で触れ、
さっきより熱いキスをくれた。


さっきより、深く深く
唇で愛し合うキス。


こぼれた涙にも
柔らかな唇が押し当てられて、

田島さんの唇は
ゆっくりと下がっていった。

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