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ラピスラズリ 190 クリスマス

オレンジ色のカクテルがやってきた。
ひとくち飲み、おいしいような気がした。

正直、お酒の味はよくわからない。
全部一緒に思えたりもする。


田島さん、このあと
どうするつもりなんだろう。

カクテルを飲む彼の横顔を見るけれど、
考えまでは見えない。


私は、一緒にいられるだけ、
一緒にいたいけれど。


横顔を探ると、田島さんは
私を見ずに口を開いた。



「萩原のこと、ショックじゃないの?」


「え?」


「女連れて…」


「ああ……いえ、私も、
結局田島さんと一緒にいるし…」


お互い様感が強くて、特に何も……

それだけの関係だったのかという
虚しさはあるけど、
そういうことじゃないよね。


「あ、そう。何だ。
あれ見て、ショックだったんじゃねえかなと」


あ……。

そのことを
気にしてくれてたんだ。

なのに、私…薄情な返事を…。




それ以来、田島さんは黙ってしまって、
私もゆっくりとオレンジ色のカクテルを嗜む。

会話のない穏やかな空気と、座り心地のいいソファで、
田島さんとクリスマスを迎えた。

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