Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

Top Page > ラピスラズリ(連載中) > ラピスラズリ 189 終電のあと

ラピスラズリ 189 終電のあと

「あーあ。乗り込んだな」


田島さんの意地悪な言葉に、
腕をぱしっと叩く。

運転手さんの前で
このような押し問答は避けたい。


田島さんは、どこか
お店の名前を告げているようだった。




てっきり、ラブホかどこかかと…

ちょっと考え過ぎていたのかなと
胸を撫で下ろす。



タクシーはわりとすぐに着いた。

そのお店は、繁華街から
少し離れたビルの3階にある。


「ソフトドリンクもあるから。
ここなら落ち着けるんじゃない」


そのお店は、
気取り過ぎない落ち着いたバーだった。

暗くて詳細はわからないけれど、
ほとんどソファー席で、
カップルが多いように見えた。

イブだもんなぁ…。



私と田島さんは奥の方に通されて
人目から避けられるべスポジだった。


…ソファに隣り合って座るのは
なんか照れる。


「何飲む?
ノンアルコールにするなら
俺も合わせるよ」


そうは言ってくれたけれど
ここに来て、それするのも無粋な気がして
メニューに乗ってる
オレンジ色のカクテルを指し
「これします」と答えた。


田島さんは何か適当に頼んでいた。
お酒はあまり知らないのでよくわからない。

店員さんとの雰囲気で、
このお店に来るのが
初めてじゃないことだけはわかった。



田島さんの左に浅く腰かける。

田島さんも、
私から離れるように
座っている気がする。


「あ、タバコどうぞ」

小さな灰皿を渡したら、
「今日はいい」と断られた。


明日も仕事がある。


終電は…。

時間を見ると、もう出てしまった後だった。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。