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ひみつのシンデレラ【20】迷走するシンデレラ

家に帰って、興奮冷めやらぬうちに朱莉に電話した。

コンパのお誘いがあったことと、私の片思いのカミングアウトを、どっしり構えて聞いてくれた朱莉。

『桜木さんって、後ろに立ってた人?何となくしか思い出せないけど、イケメンだった気がする』

「イケメンはイケメンだよ。その気にさせるのがうまいの」

『えー?中身もイケメン?』

うーん…それはどうだろう。
仕事の時はニコニコしてて素敵だけど、裏の顔がありそう。

『あのさ、彼女いるのにその気にさせるのがうまいってヤバくない?』

「うん…ヤバいとは思う…でも、嫌いにはなれない…」

『まぁ、真希がそんなに好きなら応援したいんだけどさ。ってゆうか、そのコンパのこと、職場の人にバレても大丈夫なの?漏れる可能性だってあるよね』


その言葉で、一気に現実味を帯びた。

「大丈夫じゃなさそう!」

小山さんだけじゃなく、早見さんにもバレたら気まずい!


そうだ。バイト先の人なんだ。
つい引き受けてしまったけど…やっぱりダメだ!
早見さんにも言えないようなことはしちゃダメだ。

だから、こっそり好きだったんだった。
私、迷走してるなぁ…

「はぁ…。苦しい…」

そう苦笑すると、『好きになると苦しいよね』と朱莉が言った。



『それでもコンパするっていうならつきあうから、また言って』と朱莉。
有難く電話を切った。



さてどうしよう。
桜木さんに断りの電話を入れようか。

メールの方がいいか。


『夜分遅くすみません。来週のコンパって、小山さんや早見さんにバレたらまずいと思うので、やめにしませんか?』

考えあぐねた上に、これを送信した。
送れたことで肩の荷がちょっと下りた気がした。

すると、すぐに返信が来た。

『何でバレたらまずいの?俺は大丈夫だよ。』


え?大丈夫なの?

どんなトーンで言ってるのか、メールじゃわからない。怒ってるようにも受け取れるし、本当に疑問なのかもしれないし。


『気まずくないですか?小山さんに怒られませんか?』

『あの人は常に怒ってるでしょ』


あはは、確かにそう…って私が笑っちゃダメ。
桜木さん、小山さんとつきあってるんでしょ?

返信を書いている途中で、桜木さんからまた次のメールが届く。


『軽い気持ちでいいよ。あいつらも女子大生と飲みたいだけなんだから』

軽い気持ち、か。

心はチクチクしたけど、ダシにされてるとしても、コンパでも、桜木さんに会いたいと思っている自分がいたのは確かで。

恋愛は、惚れたほうが負けなのかなぁ…

友達に言われて仕方なくーって雰囲気を醸しておきながら、もしかして一番軽い気持ちでいるのは、桜木さん?


桜木さんの認識では、女子大生と社会人が軽ーい気持ちで飲む会なのかな。

あくまで出会いを求めてはいないってこと?
コンパじゃなくて単なる飲み会?
私がいろいろ難しく考え過ぎてるのかな?


朱莉はそういう場には慣れていて話せる子だけど…私にできるかな?

バイト先の接客は女性ばっかりだからいいけど、男性相手は緊張する。

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