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ラピスラズリ 83

怖気づいて後ろに一歩下がった。


天野さんは人が変わったように
目を見開いている。


怖い…


萩原さんが言っていた
「刺されるぞ」が
脳裏をよぎる。



天野さんは恨みに満ちた口調で
話し出す。


「その気にさせといてそれはないだろ。
じゃあ最初から断れよ」

脅すような顔で私を睨みつけた。


「ごめんなさい、
でも、最初断ったつもりだよ」

「期待させんじゃねーよ!」


周りの人が振り向くほどの声で怒鳴られ、
足が震えて動かない。


「…ごめんなさい、ごめんなさい」

謝るしかなく、謝罪を繰り返す私に
天野さんはまだ言い足りない様子で
私の後ろにあるゴミ箱を蹴った。


すぐ後ろでガァンと大きな音が鳴る。

「調子のんな!ブスが!」


天野さんは恐ろしい目をして私を睨み、
捨て台詞を吐いて、足早に去って行った。


頭が真っ白になり、通行人から
珍妙な眼差しを向けられながら
その場に立ち竦む。


ここを離れなきゃ…


通り過ぎる人たちの目線を避けるように、
震える足でその場を離れようとしたその時。

「どうしたんだよ」と肩を叩かれた。

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