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ラピスラズリ 81

「名刺100枚ぐらいでいいですか?」

「うん。いいよ」

私を通り過ぎ、田島さんは
御手洗に消えていった。


名刺作成ぐらいなら
デスクに置いといてくれてもいいのに。


何気なく名刺の裏を見ると、



“この飲み会終わったら電話して”



という一文と、田島さんのプライベートの
連絡先が記されてあり、目を疑った。








「おおーい。るりちゃん、大丈夫?」



心配して通路に出てきた
岡田さんが私を呼ぶ。

名刺をポケットにねじ込み
「大丈夫です!」と席に戻った。




終わったら電話?

電話してどうなる?

仕事の話?

それなら仕事中にすればいいし……



田島さんが御手洗から戻ってきたけれど
怖くて全くそっちを向けない。

「部長すみません。
ちょっと残した仕事あるんで、
事務所寄ります」

と、部長に話している声が聞こえて、
田島さんは全く酔った様子なく
颯爽と出て行ったのを横目で見た。



「じゃあ、我々もお開きにしますか」

しばらくして
部長の一声で解散となった。



終わっちゃった、飲み会。
どうしよう……

岡田さんが梶さんと並んで前を歩いていて、
いつのまにか天野さんが隣にいた。

「今日は俺も電車で帰ろうかな。
自転車は置いて」

と呟く天野さんに、愛想笑いする。


天野さんと二人で帰る…?

田島さんに電話…いやいや無理無理

どっちも無理……




「あっ、るりちゃん!お茶して帰ろっ!
天野くん、自転車でしょ?」

岡田さんが駆け寄ってきてくれた。

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