Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

Top Page > ラピスラズリ(連載中) > ラピスラズリ 173 欠落

ラピスラズリ 173 欠落

「私より、秘書課の人の話を
信じるのなら、結局淳も私に
気を許してなかったってことだね。」



紙袋とバッグを持ち、
座ったままの萩原さんに礼をし、
家を後にした。



萩原さんが
追いかけてくる事はない。






あっけなかったなあ…

萩原さんも、そんなにまでして
私を引き止める価値もなかったんだろう。


モテるみたいだし。

ちょっと気が向いて、
構ってみたくなったのだろう。
……発情期の雌猫に。


失礼な表現だけれど、
外れてもいないのが笑える。


幸せを探していたら
結果的にふらふらしていたのは本当だし。



やみくもに幸せを探したって
どこにも落ちてはいなかった。


……萩原さんが、
天野さんを撃退してくれた時は
びっくりしたけど、嬉しかったな。

そんなことを思い出して、悲しくなった。




タクシーを呼びとめて乗り込む。

もう、ここに来る事はないと
マンションを見上げながらタクシーは発進する。





ちゃんと、好きだったのに。

ずっと好きでいられなかった自分にも
やるせなくなる。



萩原さんの行為が
別れの決め手だったとはいえ、
私にもきっと要因はある。


それが自分ではわからないのは、きっと
私にも大事な何かが欠落しているからだ。


にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。