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スノードロップ #23 いとこの部屋

エレベーターをあがり
ユウくんちに着いた。


「あっ、なに、アンタ。
あれ?ユキナ?久しぶりだね!」

もう出かける寸前のマキちゃんが
飛び出して来て、
ユウくんとわたしに声をかける。


「ねーちゃんどっか行くの」

「うん、デート…
有、ユキナと出かけてたんだ?」

「そう。今からDVD観んの。な」

ユウくんはわたしに同意を求める。
頷いてみせたけど、
顔ひきつってそう。


ユウくんは家族に
バレたくないはずなのに、
思惑がわからない…!


マキちゃんは、それ以上
突っ込みもせずぱたぱたと
用意をして出て行った。


ユウくんちにふたりきり…?


久しぶりのユウくんの部屋は、
カッコつけた部屋に変わっていた。
大きなテレビと小さなソファがある。

ユウくんはベッドに座る。
わたしは小さな黒いソファ…


座って、バッグを横に置いた。


しーん・・・


なんか気まずい。



わたし、
こんなとこまで付いて来て
よかったの…?



「一人で観たいんでしょ?
わたしいたら邪魔じゃない?」

と聞くも


「ユキナがいても
別に気にならないよ。
サクラがいるようなもんで」

(サクラは昔、長く飼っていた犬)

サクラかぁ…
かわいかったよね、
よく懐いてくれて…


ユウくんの中でわたしは
サクラと同等…

サクラが他の飼い主に飼われたらヤダ

みたいな?



考えてるわたしなぞおかまいなく
ユウくんは借りてきたDVDを見始めた。

横顔はかっこいいけど、
やっぱり内容に入り込めない…


でも、いいか。
サクラと一緒なら。


一緒にいて、嫌な気はしてないんだ。


熱中してるユウくんに
「漫画見せてね〜」と声をかけ、
本棚を物色する。


が、あるブツを発見。

……ん?

これは?

エロDVD…?


ユウくんが画面に集中してるのを
確認して、それを手に取る。


ドキドキドキドキ…!


パッケージを確認しようとした、その時

「……おまえ何勝手に見てんだ」

「ぎゃああああ!!」

背後からユウくんの顔が
にゅっと出てきて
心臓が止まりかけた。


「うっせー…」

ユウくんは、耳を塞いでいたけど
慌ててはいなかった。



「ユウくんがこんなとこ
置いてるから…」

ああ、なんで
わたしのほうがうろたえてるの?


そそくさと本棚にそれを戻したら、
ユウくんは笑いを堪えていた。


「こんなとこ置いとかないで」

「ユキナが漁るからだろ。
もらいものだよ、それ」


もらいもの…
(誰がくれるんだよ)

女の子が赤いロープで
縛られてましたよね…


ちょうど、ユウくんが見てた映画も
ラブシーンが始まった。


女優さんの声に、
ユウくんと画面に釘付けになる。


えっ、えっ、映画、
なんか激しくない?


気まずいなか
ユウくんの顔を横目で見たら、
ユウくんもわたしを見てた。


「エロいね…」


笑うしかなくて、笑ってたら
ユウくんがわたしの
顔を覗き込んだ。


「真っ赤じゃん、顔」

「だって」

「それでよくラブホ行こうとか
言うよな、男に」

「…ユウくんにしか言ったことない」

「なんでオレなの」


ユウくんは、
真面目な顔で聞いてきた。


なんで?

考えてたこともなかった。

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