Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

Top Page > スノードロップ > スノードロップ #19 初映画

スノードロップ #19 初映画

そういえばユウくんは
映画が好きだったなぁ。

ついでに、洋楽も好き。
レコード派なのでレコードやさんにも
入り浸っているらしい。
(マキちゃん情報)

わたしは映画も洋楽もまったく詳しくない。
ユウくんもそれを知ってるから、
勧めたりはされないできた。


わたしの音楽の趣味は、
実はクラシック。

ママが、音楽教室のピアノ講師のため、
ずっとピアノを習ってきた。

音大進学も考えたけど、
ママには、普通の大学を勧められた。


わたしが、好きで
ピアノを弾いているんじゃないと
知っていたのかもしれない。

家で教えてもらう時は
よくケンカになっていた。

いつもは優しいママだけど、
ピアノの時間だけは怖かった。


ユウくんもうちで
ちょっと習ったりしてた。

当たり前かもしれないけど、ママは
ユウくんには普通に笑顔で教えていた。

結構弾けるようになって、
塾に通い始めるため
小学校高学年の頃にはピアノを辞めた。



映画にはずっと興味がなかったので、
映画館に来るのも初めて。

ユウくんは自分の庭のように
スイスイと歩いて行く。


おまかせと言ったけれど、
ユウくんは二択にして
わたしに選ばせてくれた。


あまっあまな恋愛ものと、
小難しそうな…

後者はユウくんが好きそう。
おそらく、前者は
わたしが好きそうだと
思ったんだろうな…
確かにわたしの好み。


どっちを優先すれば…

あまあまな恋愛ものなんて、
ユウくんが興味ないのわかるし…



ユウくんを見上げると、
「オレが決めようか?」
と言われた。


「……お願いします……。
ユウくんが観たいのでいい。」


こんなことも決められない
優柔不断でごめんなさい…



じゃあ、と
ユウくんが選んだのは
前者だった。



「行こ。あっちの席だって」


絶対ユウくん、
こんなの趣味じゃないでしょ。

でもすごく嬉しい。


ポップコーンと
メロンソーダを買って(王道)
席につく。


土曜日だから
そこそこお客さんはいたけど、
周りは空いている。

「ポップコーンちょうだい」

とわたしの抱えていた
ポップコーンを食べるユウくん。
味は普通らしい。

「わたしも食べる」

膝にポップコーンを
置こうとしたら
ユウくんがいくつか取って
食べさせてくれた。

ユウくんの指が唇に当たった。


わたしはドキっとしたけど
ユウくんはフツーにまた
ポップコーンを食べていた。


いつもは一人で観に来るらしい。
誰かがいると集中できないって。



そして、映画が始まった。


どうにか
手をつなごうと思っていたけど、
わりと真剣に観ているユウくんに
そんなこと仕掛けられなくて。

メロンジュースばっかり飲んでて、
早々になくなってしまった。

でも、こんな近くに
いられるのは嬉しくて、
早く映画終わらないかなって。


内容はあんまり
頭に入らなかったけど
映画の最後はハッピーエンドで
めでたしめでたし。


「よかったね、
ハッピーエンドで…」


となりのユウくんに
声をかけたら、
ね、寝てる!!?



「…終わったの?寝てたわ」

と、一発あくび…



「……ユウくん、いつから寝てたの?」

「いつだろ…ごめん、
すげー睡魔がきたのは
覚えてんだけど…」

「…ぷっ」


内容が頭に入ってないわたしと、
スヤスヤ寝てたユウくん。

どっちもどっちだなあと
笑ってしまった。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。