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スノードロップ #11 キスの理由

ユウくん、それって…
わたしのことを…?



夢見心地で抱きつくと
ユウくんは、チッ…と
舌打ちをした。




「めんどくせぇな…」




えー、ええー?


じゃあさっき
なんでキスしたの??

なんで、
(えっちなこと)
教えてくれる気なの???




「ゆ、ユウくん、
わたしのカラダが目当て…?」


こそっと耳元で尋ねたら、
ヘッドロックされた。


「いたーい~」

「ユキナの貧乳なんか
目当てなわけねぇだろ」


確かに胸はないけど、
その言い方ヒドすぎる(涙)

っていうか、胸見てたの?
そのほうがひく!



…けど、ユウくん、
全然ヘッドロック外さないし。



わたしはじたばたしてた手を止め、
しーんと動かないでいると、
ユウくんの手がすぐ外れた。


「苦しかった?ごめん、ユキナ」


ふふ。慌ててる。



昔からそう。


意地悪がエスカレートしたら、
こうして静かにすると、
すぐ心配する。


久しぶりのユウくんとの
スキンシップ。

昔はこんなことばっかりして
じゃれてたけど…
私が中学生になった頃から
かわされるようになった。




むくっと起き上がって
「痛くないよ」と言ったら
ユウくんは、
「あっそ」とつれない返事。



メガネを外したユウくんは
昔のユウくんに戻る。


誰もが認める素敵で優しい
お兄ちゃんだったわけじゃなく
普通に泣かされてもいた。

でも、誰かにいじめられた時は
かばってもくれた。


パパとママの帰りが遅くて、
寂しくて泣いた時は、
黙って隣にいてくれたりもして。

とにかく、ユウくんは
わたしの特別で。



「……時間だな。帰ろ。
タバコ吸いてーし」

ユウくんが、部屋の時計を確かめた。


「ちょっと待って。
なんでチューしたの?」


嫌な理由でも、
聞いておかなきゃ…

ユウくんの気持ちがわからなくて
悶々とするのは嫌だ。


じっ…とユウくんを見上げる。


ユウくんは
リュックを背負いながら
考えこむような顔をした。



「…わかんね。」


へっ。

わかんねって…



「…わたしの
ファーストキスなんだけど」


「うん」


「うんじゃないし!」


持っていたテキストを
振り上げたら、
ガチャっとドアが開き、
ママが怪訝な顔をしていた。



「何騒いでんの、あんたたち。
こんな歳になっても
子供みたいなケンカしてんのね」


呆れているママに、
渋々テキストを下ろした。


「おばちゃん、ごめんね。
オレが怒らせただけだよ」

と、ユウくんがママに謝り、
ママはわたしを睨んで
息を吐いた。


すると、ユウくんがママに話す。

「勉強は順調だよ。
ちょっとユキナ借りていい?
コンビニ連れていきたいんだけど」


「ああ、いいわよ。
ユウくんが一緒なら…」


え。なになに?
コンビニ?


ユウくんは振り向いて
わたしに手招き。

「行くぞ、何か買ってやる」

「えっ、わーい!やったぁ」


なにか買ってくれるって、
さっきのお詫び?

もう少し一緒にいられるんだ!

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