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スノードロップ #5 男の子と友達になる

ハタガヤくんはいい人そうだし
おしゃれさんでもありそうだ。

しかし、けして
ときめいているわけではないのに
男子だっていうだけでこの緊張…


人見知りのわたしには
この状況はヘビーだけど、
相手がハタガヤくんであったことは
不幸中の幸いだ。


黙って隣を歩いてくれる彼を
ちらっと見ると、
にこっと笑顔を返された。



「ハタガヤくんは
モテそうですね…」


「えっ?全然だよ、そんなの」


ああっ、確か、しずかちゃんが
彼女にフラれたと言ってたのに!


「ご、ごめんなさい、
先日確か彼女さんに…」


「あ、その話されてるんだ」


ハタガヤくんはニコニコしたまま。

でも、無神経に失恋話を
持ち出したのが
申し訳ない気分になって、
わたしも打ち明けた。


「わたしも、フラれたばっかりで…」

「そうなんだ?かわいいのにね」

「か………」


サラーっと褒め殺しを食らい、
返す言葉を失くした。


すごいな…
言い慣れてるのかな。

このテク、わたしにも
伝授してほしいくらいだ…

息するように褒め、
相手をドキッとさせる戦法。

これがあれば、ユウくんも
ドキっとするんじゃない?



「すごいね…
わたしもそんなこと言いたい」


一瞬にして
人見知りがふっとび、
目を輝かせながら
モテ師匠を見つめるわたし。



「えっ、何が(笑)」

「ドキっとさせてみたい!」

「今のどこにドキっとしたの?(笑)」


ううむ、自覚ないのか。

なんだか罪なひとだが、
なんとなく見えてきた。

なんでハタガヤくんが
フラれたのか・・・




「ユキナちゃんの彼氏は
どんな奴だったの?」


「わたし?
彼氏じゃないよ。片思いで…」


「へえ。どんな人?」


「…大学生で、家庭教師で、
……4歳上の、
いとこのおにいちゃんなの。」


この時、初めてハタガヤくんが
真顔になった。


「すごいね。いとこかぁ…」


モテ師匠、
コメントに困っている様子。



沈黙が申し訳ないので、
こちらからも聞いてみた。


「師匠…いや、ハタガヤくんは?
何でフラれたの?」


「おれはね、
この前彼女も一緒に
バーベキューしたんだけど、
『八方美人、いい顔しすぎ』
ってフラれた」


―――やっぱり(笑)



「ハタガヤくん
いいひとだもんね、
少ししゃべっただけだけど。
彼女も不安になっちゃう
ぐらいだろうね」


わたしの
筋金入りの人見知りも
吹き飛ぶぐらい
警戒心を解かせるのがうまい。


「えー、おれ、
初めて会った子にもそう
言われるほど八方美人なの?」

困りながら笑うハタガヤくんに
つられて笑う。


「――つか、アオたちがいない」

「ホントだ」


いつのまにか、
アオトくんとしずかちゃんは
視界から消えていて、
わたしとハタガヤくんは
置いて行かれていた。





ユウくんとハタガヤくんの共通点。

メガネ。
黒髪。

奥二重。
勉強ができる。
(または、できそう。)

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