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ラブホリック スピンオフ 1-入社した頃。

就職氷河期。

たくさん受けた中で
内定をもらえたのは1社だけ。
第3希望の会社だった。


もうこれ以上心折れたくなかったし、
ようやくもらえた内定なので
ありがたくその会社に入社することになった。

うちの会社においては、
当時は(現在も?)夜間作業も多い職種だったし、
圧倒的に男性が多かった。
ほぼメガネ男子。

入社前研修で、どこに座ろうかウロウロしていると、
「ここあいてるよ」とどこからか女子の声がした。

少し冷たい感じのする、
きれいな女の子がわたしを見て言っていた。

「あ、ありがとう」

緊張しながらその子の隣に座った。


特に話が弾むわけでもない。
でも、男性ばかりの中で、
なんとなく一緒にいてくれて心強かった。

研修が終わる頃、その子と少し打ち解けてきた。
連絡先を交換したけど、連絡はしなかった。

それがアサミとのはじまり。




そして入社式を迎え、翌日からは
会社の施設で数週間の研修が始まった。

情報処理の知識や、会社のこと、
ビジネスマナーなど研修内容は盛りだくさん。

少ない女子数名は同じ部屋。

だんだん何となく打ち解けてきたけど、
アサミはわたし以外の女子とはつるまなかった。

空き時間には、ふらっとどこかに行ってしまう。
目が合えば、「ななちやんも行く?」と
誘ってくれることはあった。


けど…
どこかバリアを張られているような感じ。


いつものように、研修室から出ていく
アサミの後ろ姿を見ていたら、
前に座っていた男の子が振り向いて、わたしに言った。


「三輪さんと仲いいの?」

「え?ああ…うん。わたしは仲いいと思ってるけど…」

「三輪さんは七瀬さんとしかしゃべってないよね」


背が高くて優しそうな、オシャレ黒縁メガネ君。
それが仁科君だった。

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