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ラブホリック 403-血糖値。

サンドイッチは一口も食べられなかった。

手強いつわりは消えてはいなかった。

それでも矢野さんの気持ちが嬉しかったし
赤ちゃんが無事でいてくれただけで
もうそれでよかった。


一番大事なものはここにある。

そう確信した。





翌週、12週の妊婦健診と持病の診察があった。
この日は矢野さんが休めず、実母がきてくれた。

つわりで7kg痩せていたので、
わたしの姿を見た実母が驚いていた。

「無理にでも食べなさい」と言われ
いろいろ食べやすそうなものを挙げてくれるのだが、
それを想像するだけでおえっとなる。

「お母さん、黙ってて…おねがい。聞いただけで吐きそう」

せっかく心配して来てくれたのに、
そんなことをいう親不孝者な娘。



運転できる人がいないので、
タクシーを呼んで病院に向かった。

検査室で採血をした。
持病の方の数値は安定していた。

空腹時に採血しないといけなかったが、
一口でも何か入れないとフラフラで倒れてしまうので
飴とポカリを摂っていた。


結果、血糖値で引っかかり、
後日甘いサイダーを飲む糖負荷検査を受けた。
空腹時に飲んで60分後、120分後の血糖値を測る。

つわり中のサイダーはおいしく感じたが、
見事に引っかかって妊娠糖尿病と診断された。


持病は安定しているのに、
新たな懸念が発生したのだった。



つわりが明けたかも、と自覚したのは
15週の終わりごろだったと思う。



匂いに敏感なのは妊娠中ずっと続いたが、
食べられることの喜びは
計り知れないものだった。

おいしく食べられるってすごいこと。

ふさぎがちだった心も
少し上向きになり、
矢野さんとも楽しい会話が増えてきた。

わたしの動物センサーが
矢野さんも敵だとみなしていたのが、
解除されたような…
そんな感じだった。


動けなかったせいなのか、
体力もガタ落ちで、少し動いただけで
息が切れて耳鳴りがして、
立っていられない。


持病に妊娠糖尿病。
産科以外の受診があっても
体力的に一つの科しか受診できなくて
週に何度も受診することになる。

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