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ラブホリック 400-点滴効果終了。

※ショッキングな内容を含みます
 読みたくない方は飛ばして下さい。



ポカリを少し飲んだらちょっとだけ浮上した。
でもすぐ急降下しそう…

「仕事、なんか気がかりなことないの。
 サオリちゃんでもいいけど、オレも聞くし」
と、矢野さんが栗栖さんのイスに座る。

「あ、栗栖さんに妊娠のこと言ってたんだね」

「そりゃー…まあ、この休み方じゃ気付くだろうし…
 勝手に言ったのは悪かった」

「ううん…っていうかもう無理、
 トイレ行ってロッカーで寝てくる…」

つわり、一気に急降下。


青白い顔で立ちあがるわたしを
矢野さんは不安げに見つめていたが、
かまう余裕はなく、冷や汗をかきながら
トイレに向かった。



胃の中にはもう何もない…


ロッカーにはソファがあるので、
少しは横になれる。

フラフラ歩いていると、
エレベーターホールに矢野さんがいた。
顔が「大丈夫かよ…」と言っていた。


結局…翌日の午後から、
お休みを1ヶ月いただくことになった。

わたしのトイレの往復の様子に小林部長も
「仕事なんかどうにでもなるんだから帰りなさい」
と言った。

ろくに挨拶できないまま、タクシーで帰り、
無力感に泣いた。

点滴打ちに行きたくても
クリニックまで行くのがつらくて、
吐いて寝てることしかできない。


母子手帳は自分でもらいに行けず、
母が役所まで行ってくれた。

資料もいろいろもらってきてくれたのに、
それを開ける気力もなく横たわっていた。




そして、ある土曜日。
なぜか気分のすぐれた日があった。
11週に入った頃。

少し外の空気が吸いたくて、
矢野さんと外を散歩した。

どんな話だったか忘れたが、
些細なことで少し言い争いになった。

なにかギャップを感じるような出来事があった。

たぶん、その頃のわたしにとっては
何かお気楽なことを言われたんだと思う。




カッと来て、結構怒ってしまった。



矢野さんもそれにムッとしていて、
わたしだけ先に家に帰った。



憤慨しながら玄関で靴を脱いでいると、
生暖かいものがジャーッと流れ出したのがわかった。


鮮血だった。

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