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ラピスラズリ 70

「ここで飲んでったら。
何にする?ミックスジュース?」

と先にボタンを押そうとする32歳。


「あっ、やめてください。
爽やかなのがいいです」

その手を遮り、
缶のカルピスソーダを押した。
田島さんは楽しそうに笑っている。

無邪気な顔してるなぁ……


「いただきます…」

プルタブを開け、口をつけた。
甘味としゅわしゅわ炭酸が心地よくて
清々しい気分になった。

「あ、私午前中に仕上げないと」

「ちょっとぐらい過ぎてもいいよ」

「依頼者の言葉とは思えませんね」

くすくすと笑うと、田島さんも笑う。



「じゃ、行ってくるわ。
間に合うかなぁ、定時」


田島さんは、
自販機横の灰皿に煙草を落として
車まで歩き出す。


「今日も帰社遅そうですか?
頑張って下さいね」

「山下さんがいるうちに
帰りたいと思ってんだけどな」


私は車横で立ち止まって、
田島さんが乗り込むのを
少し離れて見ていた。

そんな台詞にも慣れてきたもん。
もう舞い上がったりしない…


「じゃあ、よろしくな」
と手を上げる田島さんに一礼し、
車が発進して行った。

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