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ラブホリック 397-妊娠3ヶ月の頃。

まず仕事は2週間の休みをもらった。
小林部長だけには電話で事情を伝えて詫びた。

小林部長の奥様はつわりがなかったらしく、
なんだか大変だね~という様子だった。

『七瀬さんいない間、矢野に手伝ってもらおうかな』
と言われた時、
今なら何とも思わないような話なのに、
微妙な気持ちだったのを覚えている。

とにかく余裕がなかった。

スマホにメールが来ても
画面を見てられなくて返せない。

会社からの連絡はすべて電話でお願いした。





それからは、ひたすら気持ち悪い。
一口も食べられない。
飴しか食べてない。
ふらふらして立てない。

這いつくばってトイレ行っても、
吐くものがない。

出血は続いていたが
鮮血じゃないからということで様子見。


ほぼ起き上がれなくなり、
なんかヤバそうということで
矢野さんも急遽午前休を取り、
次回診察を待たずに
総合病院に連絡して
車で連れて行ってくれた。


待合は混んでいたので、広い廊下のベンチを探し、
人目を気にする余裕もなく横になった。

ここに来るだけでもう限界。
座ってもいられない。


矢野さんは、家から持ってきたブランケットを
わたしのお腹にかけると、
いつ呼ばれるかわからないので
産科外来に戻った。



この頃は、わたしの情緒不安定さに、
夫婦の会話はほとんどなくなっていた。


ベンチでは、横向きに寝ていて
そこからは窓ガラス越しに中庭が見えた。

瑞々しい緑がたくさん。

それを見ながら、涙がにじんだ。



わたしは自分のつらさばっかりで…
赤ちゃんだって頑張ってるのに。
矢野さんだって…あんなに心配して…


自己嫌悪で泣けてきて
ハンカチを取り出して目を覆っていると、
矢野さんが呼びに来た。


矢野さんはわたしが泣いていたのに
気が付いていたみたいだけど
何も言わず、わたしの手を引いて歩きだした。


エコーや内診はなく、とりあえず別室で点滴。
ゆっくり入れるので、お昼頃に終わるから
寝てていいよと言われ、すごくホッとした。


食べられないようなら
近隣のクリニックで点滴お願いしてもいいよ、と
看護師さんに教えてもらった。


急性期病院だからか、
入院は極力させない方針のようだった。

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