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ラブホリック 391-6月上旬の試験の合否。

エレベーターの中でちょうど
矢野さんが電話に出た。

『ユキ?どうしたんだ?』

いつも矢野さんからのコールが多かったから
びっくりしてた様子だった。

「ごめんね突然。何してたの?」

カタカタキーボードを打つ音が聞こえてる。
仕事中だったのか。

『いやいや。ちょっと持ち帰りを…。ユキ、外か?』

「うん。アサミの家行ってきた」

『へー。こんな時間まで?三輪元気そうだった?』

元気…ではないような…

「マサキ…わたし、式の打合せで、
 隣にマサキがいないのが…
 一緒に考えたいのに、一人なのが寂しい」

『え』

キーボードの音がやんだ。
わたしはドアを開けて家に入る。


「言っても仕方ないけど、寂しいよ」

『うん』

その「うん」はすごく優しくて涙が出た。
わたし、こんなに不安だったのか。


『あー。やりてーなぁ』

案の定、デリカシー皆無の回答(苦笑)

「もうー。すぐそうやってさぁ…」

わたしが怒ろうとすると、矢野さんが笑いながら言った。


『試験の結果、明日わかるよ。
 受かりますように!って祈っといて』

「えっ…」

明日結果出るんだ!
もう6月だもんね。
内示が出る人は出る時期だね。そうか…


「支社から祈っとく!」

『おう。オレの受かりっぷりに驚くなよ。
 受かったら電話するよ』

どんだけ自信あるんだろう…(笑)

でも、矢野さんが言うと
本当に受かってそうな気がするから不思議だった。






翌日。
矢野さんの合否は何時頃わかるんだろう…と
時計を気にしつつも業務をすすめた。



そういえば今日は内示日。
1クール、3クールでの異動の頻度は
少ないながらも、ないわけではなかった。


矢野さんからは、昼を過ぎても何も連絡がなく
夕方近くになって内線が鳴りだした。


席を立っていたので、すぐに電話を取れなくて
栗栖さんが取ってくれた。


「ななさん、矢野さんです!」

「ありがとう!」


ドキドキしながら受話器を受け取る。
耳に当てると、咳払いが聞こえた。


「おつかれさま。どうだった?」

口を覆いながら小声で聞くと、



『受かったぞ。7月にそっち帰るよ』

と矢野さんの声。



ぎゃーーーーー
うそーーーーー
マジでーーーーー

と心の中だけで叫んだ。

『ちょっと切るわ。また夜かける』

忙しい合間を縫ってかけてきてくれたようだ。



受かったんだ。

実現するなんてすごい…
仕事続けるのかな?

すぐには投げ出せないよね。


ともかく、来月からは一緒に過ごせる。
ほんの3ヶ月なのに、
離れていたことは
精神的にかなりつらかった。


来月からは一緒…

ずっと一緒。

信じられないほど嬉しかった。

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