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ラブホリック 386-ただ彼のそばにいたい。

あの日の夜をやり直してるような感じがした。

果てても離れたくなくて
自然と「愛してる」って言葉が出た。


体を重ね終え、二人でベッドの上でまどろむ。

うとうとしていると矢野さんが話し始めた。

「ユキ、昨日オレが言ったこと、覚えてる?」

「仕事のこと?」

「そう」

矢野さんは、めずらしく言葉を選ぶような
素振りを見せながら
「辞めたい」と思った経緯と、
理由を離してくれた。

矢野さんがそう思い至るようになるのも
納得させられる内容で……

何も言えなかった。


「正直迷ってる。
 マネ試験受かって課長になったら、
 もっと抜けられないんだろうなって思うし。
 でも藤原さんとかにここまでしてもらっておいて
 裏切るのか…って気持ちもある」

「うん…」

「中途半端なこと言ってごめん。
 どっちになっても、次にこの話する時は意志固めてるから。
 今は聞き流して…」

ううん。
本当に迷っているのがよくわかる。

「大変な時こそ一緒にいたいのに…」

「そうだな。でも今いられるからいいや」

わたしとしては
矢野さんが望む形になればいいと思う。

夫婦一緒にいられないことが
転職を考えた直接の理由ではないけど

こういう時に休日しかそばにいられないのは
やるせない思いだった。






矢野さんは仕事の話は一切しなくなった。

電話で愛の言葉を重ね、
次会えるまでやり過ごした。

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