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ラピスラズリ 68

先にドアを開けようとしたら、
田島さんの手と私の手がぶつかった。

「いてっ」

「ごめんなさいっ」

い、痛ーい。
ジィンと骨に響く痛みが走った。


「今のは山下さんも痛かったでしょ。
大丈夫?どこぶつけた?」

「中指がジンジンしてますけど、
田島さんは?」

「俺は手の甲。
お互い、指輪してなくてよかったな」



……指輪……


何となく釈然としない…


指輪してなかったから、
ぶつかっても
この程度で済んでよかったけれど

田島さんが指輪してたら、
こんなに好きにならずに
済んだかもしれないのにさ。

と、逆恨みのように考える。





「……私は、田島さんが
指輪してたらよかったのにって
思いますよ」




「へ?」


彼の気の抜けたような返事に、
ちょっと我に返った。


「……ほらっ、田島さん、
急がないと遅れちゃいますよ!」

「ああ、そうだな。
悪いけど社用車予約入れといて。
時間は今から」

「また予約忘れてたんですか?
予約の意味ないじゃないですか」

「山下さん、しっかりしてきたね」

苦笑しながら
田島さんがドアを開けてくれた。

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