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ラブホリック 364-4月前半のかかりつけクリニック受診。

改札を出た斜め前に、薬局がある。
変わってないな。
数ヶ月だと変わらないか。

ケイゴさんはまだ、あそこで
働いてるのかな。

3月の電話が最後だけど…

スマホを変えてしまったから
もう消息がわからない。
…わかる必要もない。


急いでクリニックに向かった。

クリニックの受付の方に、
「名前が変わりました」と告げて
診察券と保険証を出す。

わたしのことを覚えていてくれた。

「結婚したんだね。おめでとう」
と言ってくれたけど、
当時の相手ではないことが
後ろめたかった。


診察室から呼ばれた。

「ひさしぶり。お元気でしたか?」

回るイスで、ゆっくりこちらを向く
おじいちゃん先生。

「元気です!こっちに戻ってきました」

先生はにこにこと笑いながら診てくれた。
すごい安心感。やっぱりここに来てよかった。

採血を受け、処方箋と新しい診察券をもらった。

氏名欄は全て、矢野ユキになっていた。




クリニックを出て駅に向かい、
無事電車に乗った。



誰にも見つかることなく
ミッションはあっさり終了した。

薬は、クリニック前の薬局で
ほとんど動揺することもなく
逃げ帰りたい気持ちになることもなく
薬を受け取った。


わたしの中ではもう、思い出になった気がする。


電車の中で、ポケットからスマホを出してみる。
矢野さんからのメールは来ていなかった。

ふーっとため息をついた。

昨日言い過ぎたかな。

いまさら「ごめんね」とか送っても、
何のこと?って思うかな…


しばらく考えてたけど、指が動かない。

そのまま実家の最寄り駅につき、
慌てて電車を降りた。

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