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ラブホリック 351-不安な二人。

梶君の話でそこまでキレるなら、
橘さんのは一体どうしてくれるのよ。

結局ゴムなしエッチで
うやむやになっただけじゃん。

何よ、自分だけ簡単に妬いて怒って…

わたしが妬いたら「バカか」って言ってたよね。
(しっかり根に持ってる)


わたしに背を向けてテレビを見ている矢野さんに
「マサキだってバカじゃん!」と言い捨て、
一人でバスルームに向かった。


お湯たっぷりのバスタブに、ざばーんと
ダイナミックなしぶきをあげて入った。

なによ、楽しく過ごしたかったのに!
マサキのバカ!


…そんな怒らなくても。



急激に怒りが沸いた次は、
唇がわなわなして泣きそうになってくる。


もー…

なんでこんなとこまで来て、ケンカになるの?
本社にいた時は、ケンカなんてほとんどなかったのに。

はるばる来てくれて、
せっかく会えたのに…

メイクだってしっかりしてきたのに
泣いたら取れてしまう。

ケンカなんかしたくないし、
ずっと笑っていたいし、
一緒にいたい。

わたしたち、何しにここに来たの。
ケンカするために来たの?



カチャ、とバスルームのドアが開く音がした。
すでに泣いてしまっていたわたしは振り向けずに
背中を向けたままでいた。

「ユキ、ごめん。」

その声で、我慢していた涙がぼろぼろこぼれた。

バスタブの中で
顔を覆って泣いていると、
矢野さんがバスタブの外から
わたしの手を取り、顔を覗き込む。


「もう!マサキが怒るからメイクぐちゃぐちゃになったじゃん」

「はは。いいじゃん。取れば」

「きれいにしてきたのに…」

少しでも、かわいいと思ってもらいたかったのに、台無し…


矢野さんは、愛おしそうな眼差しでわたしを見る。
そんな目で見つめられたら、何も言えなくなる。



「オレも入っていい?」

「………どうぞ。」

矢野さんが入ると、お湯が溢れた。
ゆっくりわたしを後ろから抱きしめた。

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