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ラブホリック 343-本社勤務最終日。

あっという間に
本社勤務最終日になった。

新居に住むわけでもなく実家に帰るだけので、
勤務免除の日はもらわなかった。

最後のSIPミーティングにも出られた。

夕礼で挨拶をし、その後
お世話になったみなさんに挨拶に回る。


経理に行くと、向井さんがボロ泣き…
もれなく釣られて、わたしももう涙が止まらない。

「向井さん、本当にお世話になりました」

「こちらこそありがとう。半年間楽しかったよ。
 プライベートでもまた遊ぼう。連絡するから」

ぎゅっと両手を握り、言葉を掛け合った。

向井さんのおかげで本社にも馴染めて、
SIPでもお世話になって…
お別れはとても悲しかった。


重役フロアと管理部フロアの挨拶を済ませ、
このまま家には戻らず、新幹線に乗って地元に帰る。
翌朝の4月1日は支社に出勤だ。


オフィスを出る前に矢野さんから内線があった。

「もう会社出るのか?ちょっと開発寄って」

管理部フロアのみなさんに見送られ、
開発部まで降り、荷物を抱えて入室すると
池田さんを始め、交流会メンバーの
みなさんに出迎えられた。



「これ、お疲れ様。支社戻ってもよろしくね」と
池田さんが紙袋を手渡してくれた。



中にはピンクベースのプリザーブドフラワーとお菓子。
ウサギの人形もついていた。


「ありがとうございます!かわいい!」

「このまま新幹線乗るんだね。荷物多いのにごめんね」

「そんな、大丈夫です!」

矢野さんは、少し遠くからわたしの様子を見ていた。
藤原部長が立ち上がり、こちらに来る。

「ちょっとの間、申し訳ないね。すぐ返すから。
 あと、矢野が悪さしないように見ておくから安心して」


悪さ…今は笑えないわ。

その話を聞いた矢野さんが慌てて来た。


「こいつに余計なこと言わないで下さいよ」
若干キレている矢野さん。

「だってからかうのおもしろいんだもん」と藤原部長…

からかわれてるのは矢野さんだよね。


「じゃ、すみません、ホームまで送ってきます。行くぞ」

矢野さんは藤原部長に言いながら
わたしの荷物を半分持ち、ドアを開けた。

振り向くと、友永さんも池田さんも、
しきりに手を振ってくれて
少し泣きそうになった。




矢野さんと二人で駅まで向かう。

「結構荷物あるな」

「かなりまとめたんだけどね」

矢野さんが、わたしを見てフッと笑う。


寂しさは口にしなくなっていたけど
何となく胸が詰まった。

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