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ラブホリック 341-辞令日の夜。

その後は後始末が大変だった。


大騒ぎしながら、何とか処理を済ませて
バスルームに直行。

矢野さんは丁寧にわたしの体を洗う。
目が合うと微笑み合う。

彼の意外な初めてが嬉しかった。


抱き合った後は、不安だったことも霞んで
ちっぽけなことで悩んでいたような
そんな気分になった。

離れると、そうはいかないだろうな。


「今日って安全日?」と矢野さんが聞いた。

「そうだよ。たぶん」

「そっか。でももう…子供できてもいいけどな。オレは」


うん。
わたしもいい、と頷くと、
矢野さんはとても嬉しそうに笑った。


持病のコントロールをしないと。

ベッドの中でも抱き合いながら会話をする。

橘さんが復帰することは、矢野さんは
営業本部長から聞かされていたらしい。

「ユキとあいつ、見た目も似てんのかな?
 仕事の仕方は似てたよ」

「ふ~ん。あいつって呼ぶのなんか嫌」

「…橘さん。」

「浮気したらわたしもするから。」

「しねーよ。おまえ本気でやりそうでこえーよ」

心配が消えたわけじゃないけど、
少しは信じてみようかという気になった。





翌日は3月最後の土日。
翌週半ばには、地元に戻る。

「オレ、来週金曜仕事終わったら
 地元帰るから。でもどこで会えばいいんだろな」

当面の間は実家から支社に通う予定だったので、
二人でゆっくり過ごせる場所がなかった。


「とりあえず部屋探すよ。わたしが決めていい?」

「おー。頼む。風呂が…」

「広いところでしょ(笑)わかってるよ」

「わかってたか。うわー。
 新居すげー楽しみになってきた。
 マネ試験さっさと受かって戻りてーな~」


離れる寂しさから抜けだして、
未来に向かう会話はとても楽しかった。



その晩、矢野さんの寝顔を見ながら考える。

持病の数値のコントロールは始めなきゃ。

実際に妊娠計画をすすめるのは
仕事の兼ね合いもあるから
もう少し後のつもり。

それでも、いつでも赤ちゃんを迎えられる
体の準備だけはしておきたい。

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