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ラピスラズリ 64

秋も深まってきた頃。

私は、通勤時間を大幅に早め、
会社近くでモーニングをとることにした。

何も食べずに支度だけして電車に乗る。
涼しくなってきて、朝も気持ちいいものだ。

何日か続けていたら、知っている顔が
店内にいることに気付いた。

黒髪、色白、背が高い…
神経質そうな顔でタブレット睨んでる。

朝の貴重なひとときだろうから、
声を掛ける事はしない。


私もゆっくりしたいし。


外に向くソファ席に座って
街路樹と行き交う人の流れを
眺めながら、のんびり朝食を取った。




出社の時間が来る。

その黒髪、色白、背の高い人も
同時に立ちあがり、私に気付いた。

「……おい。いたんなら声掛けろよ」

「ゆっくりしたかったんで…」

二人で会社まで歩き出す。


「萩原さんの部署お忙しそうですね」

「そうだな。
もう落ち着くはずなんだけど…
後は年末にピークが来るかな」

ふわーとあくびをしながら
萩原さんが答える。

「そうですか…」

「あ、天野だ。
飛ばし過ぎだろ。事故るぞ」

萩原さんと私の目の前を
ロードバイクで通り過ぎて行った。

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