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ラブホリック 338-送別会後のオフィス。

21時。オフィスに戻った。


涙でボロボロになった顔を
ビルのレストルームで簡単に直し、
再び席に戻る。

22時まで働いて帰ろう。
矢野さんに、そのことをメールした。
返事はない。
客先かな?

フロアにはぱらぱらとしか人もいなくて、
泣いてスッキリした分、仕事も捗る。
22時前ごろ、大体形になった。

「帰ろ…」

今日はいろんなことがあったなぁ。

PCのシャットダウンを待っていると、
内線が鳴った。本社開発部からの電話。
きっと矢野さんだ。

「はい。七瀬です」

『オレだけど。
 こっちはもうちょっと掛かるんだけど、
 待っててくれる?20分ぐらい』

「うん。待ってる」

電話を切り、ふうと一息つく。

ほぼ片付いたわたしのデスクの上には、
ピンクのカレンダーと、ピンクの電卓、
ノートPCだけ。

ほんとにピンクばっかり、と
一人で怪しく笑った。



20分後、エントランスに降りた。
ぞろぞろと開発部のみなさんが帰っていく。

池田さんの姿があったので、
会釈をすると笑顔で駆け寄ってくれた。

「矢野さんもう降りてくるよ~。あれ?七瀬さん泣いた?」

「えっ!わかりますか?送別会があったので…」

話していると、矢野さんが下りてきた。
そして「何その顔?」と…。

「送別会で泣いたんです」

「へぇ。いい送別会だったんだな」
と矢野さんは微笑む。

帰ろうか、と3人で駅まで歩きだした。



駅で池田さんと別れ、
わたしと矢野さんは和食屋さんへ。

ごはんを食べるのは矢野さんで、
わたしは軽くおつきあいした。


東京に来て間もなく、矢野さんが
連れてきてくれたこのお店。

矢野さんが本社にいる限り、
ここにはまた来るだろうけど…

お別れモードのわたしには、
いつもと違って見えた。

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