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ラブホリック 327-猫の手も借りたい年度末。

打合せを終え、フロアに戻る。

この忙しい時期、常務の一声で、
至急まとめなきゃいけない要件が出た。


飲みになんか行ってる場合じゃない。
期限は今日。

心の中で、頭にねじり鉢巻きを巻く勢いで
取り掛かった。

「常務、結構ひらめきに優れるタイプだよね」
と、清水さん。
一応ほめてはいるが、内心の複雑さを感じて苦笑した。

「すばらしいひらめきですが、時期が残念でしたね…(小声)」
と言うと、清水さんも笑った。

「ほんとだよ。なんでこの時期に言うんだ。
 ま、やるしかないからやろうか。」

「はい。口より手を動かしましょう」

それからは、黙って取り組む。
決算でルーチンの業務量が増えていたので、
それもやりながら。

清水さんがいてくれてよかった。
これを一人でこなすとなるときつかった…。
ランチ返上して仕事。

3時頃、目処がついてきたので、
交代で昼食を取りに出た。
近くにコンビニがないので、
外で食べて帰る方が早い。

時間が惜しいので、カフェまで走っていると、
後ろから呼びとめられて、立ち止まった。


客先から帰社してきた矢野さんがいた。
見慣れてるはずのスーツにコート姿が、
やけにかっこよく見えた。

「何?今昼?遅せーな」

「うん。急いで食べに行かなきゃ」

「そっか。気を付けて。つまずくなよ」

「(笑)じゃーね!」


信号が変わったので、急いで信号を渡る。
ここの横断歩道は…思い出の場所。

あの日の夜、矢野さんと引き合った場所。

渡りきって振り向くと、矢野さんはまだそこにいて、
手を振ると彼も手を振った。




ランチを終えて、自席に戻る。

「できたよ。最終チェックして、常務と部長に投げて」

「は、はい…!すごい、清水さん!」


得意げに笑う清水さん。
お昼休憩に出てもらった。

この短時間でこのクオリティは素晴らしい。
と、自画自賛しながら送信。

この後、SIPミーティングもあるし、
今のうちに、とルーチンをこなす。

この日から月末まで、ずっとこんな感じで、
目のまわりそうな忙しさだった。

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