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ラブホリック 324-誕生日。

オフィスに戻り、業務をこなす。
定時をだいぶ過ぎたころに、またもや
矢野さんがわたしの席まで来た。

「帰るぞ」と、デスクに手をつく。

あまりの堂々加減に、周りの席の方々も笑ってる。

「もう帰れるの?」

「おう。残りは家でする」

今日はわたしの誕生日。
お互い忙しい時期だから、
一緒に帰る約束はしてなかったけど
迎えに来てくれて嬉しかった。



矢野さんとフロアを出る時、向井さんが
笑ってこちらに手を振った。



わたしが振り返すと、矢野さんも向井さんに手を振る。(真顔で)
「顔こわいって!」と突っ込まれていた。(笑)


二人で下りのエレベーターを待つ。

「メガネは?やめたの?」と矢野さん。

お昼休憩でいつも通りのメイクができたので
外していた、と伝えると
「結構好きだけど。おまえのメガネかけてるところ」
と言った。

「メガネ女子好き?」

「いやー…まあ、好きかな?嫌いじゃねーよ」

そうなんだ。意外。

エレベーターに乗ると、
さっそくキスしてこようとしたから、
バッグで撃退。(爆)

「旦那に向かって酷い奴だ…」

「ごめん。でも映ってるんだもん、ここ」

「え!マジか」

「ほら、あれカメラだよ」と上を指さした瞬間に、
軽くチュッとキスされた。

そして扉が開く。

矢野さんは、「行くぞ」と何事もなかったように前を歩き始めた。

だからカメラあるって言ってんのに…
油断も隙もない。

今夜は、家で二人で誕生日パーティー。
デパートのデリとワインのボトルを買い込み、帰宅した。


誕生日のケーキはショートケーキを二つ買った。
いちごの乗った白いケーキ。
矢野さんの好きなケーキ。


お皿に料理を盛り付ける。
「わたしもこんなの作れたらいいなー」と言うと
矢野さんは「家のご飯は和食でいいよ」と言った。



ワインもあけて、乾杯して、幸せ。

矢野さんが、テーブルの上に
ラグジュアリーな雰囲気漂う小さな紙袋を二つ置いた。


「一個はホワイトデーのお返し。もう一個は誕生日。」


開けるよう促され、開けてみると、
甘く女性らしい香りの香水と、
クリスマスに、矢野さんにプレゼントした時計と
同じブランドの腕時計だった。



「こ、こんなっ、いいもの…!」

わたしが驚愕していると、
「かわいいだろ。つけてみて」
と、矢野さんが微笑む。


おそるおそる、左手首につける。
マリッジリングと腕時計で、矢野さんの手元と同じになった。

「ありがとう。お花ももらったのに…」

テーブルには一輪挿しにして置いてある、
ピンクのバラ。

矢野さんは、「どういたしまして」とまた、
ぶっきらぼうに答えた。

幸せな誕生日を、ありがとう。

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