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ラブホリック 321-寂しい?

「寂しいよ…。
 でも、仕事辞める気はないんだから
 仕方ないじゃん…。従うしかないんだもん」

わたしがそう言うと、
矢野さんはため息をつく。

「オッサンらも、単身赴任が当然でやってきたから、
 感覚が麻痺してんだよな」

オッサンって…やめなさい。


「でもな、オレからすると、おまえも麻痺してるぞ」

「してないよ。寂しいよ」

「あーウゼ―。藤原のオッサンも小林のオッサンも」

矢野さんはふてくされたように
ソファに寝転んだ。



「だからオッサンってやめな…」

言っている途中で、「こっち来い」と、
ぐいっと腕を引っ張られた。

そして矢野さんの腕がわたしを強く抱きしめる。


「なー。寂しいのはオレだけ?」

耳元で、矢野さんの声が聞こえた。

もー…

「わたしも寂しいって言ってるじゃん!
 ちゃんと話聞きなさいよ!」

矢野さんの上に乗った体勢で
大きな声を出すと、
矢野さんが目を丸くさせた。

「自分ばっかり寂しがらないでよ!バカじゃないの!」


こうなると、非難は簡単には止まらない。
矢野さんはしばらく驚いていたが、
途中から笑い始めた。


「ごめん。ユキ。大好き。好きだよ」


体を起こして、大事そうにわたしを抱きしめる。
ぐっと涙がこぼれそうになった。


わたしだって、離れたくない。
それはわかっていてほしかった。




唇が重なる。
激しく求め合うようにキスをした。



こうやって抱き合うのも、週末だけになるのか。
毎晩、寝顔を眺めることもなくなるのか…

そんなの、寂しいに決まってる。

入籍してるから安心なんて思わない。
一緒にいたいに決まってる。

「マサキ。早く試験受かって。」

そう言うと、矢野さんは「すぐ受かるわ。見てろ」と
調子に乗って答えた。





随分前にお湯はりブザーは鳴っていて、
二人でお風呂に入った。


「バラ、ありがとう。感激したよ」

バスタブの中で、お礼を言う。

ピンクが好きって知っていたから、
ピンクのバラなんだよね。

「なんか、すげーキザか?と思いつつも…
 女に花束あげたのなんか初めてだよ」
と、照れる矢野さん。

「わたしも花束もらったの初めて。お花っていいね。」

「喜んでくれたならよかった。」

そうして、
見つめ合って、キスをする。

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