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ラブホリック 320-夫婦の会話。

食事は外で済ませたが、
バラが萎れないか気が気じゃなかった。


「そんなすぐダメにならねーだろ」
と矢野さんは笑っていたけど。

帰りにフラワーベースも買い
家に帰って、急いでバラを挿した。


見ているだけで気持ちも華やぐ。
矢野さんの想いを感じて、泣きそうにもなる。


心をさらにつかまれた気分。

こんなに感動させられたら、
離れるのがもっとつらくなってしまう。


お風呂のお湯はりをしている間に、
矢野さんはソファに座って飲み始めた。

わたしも少しだけ晩酌におつきあいする。

「小林部長と何話してたの?」
気になっていたことを尋ねた。


矢野さんは、グラスをテーブルに置き
話し始めた。

「んー…もっと夫婦の会話を増やせって」

えぇ?(笑)
夫婦間で秘密が多いから?


「藤原さんが、オレに
 マネージャー試験受けろって言ってんの。」

「えーっ!う、受かるの!?」

「失礼な奴め。受かるから勧められてんだよ」


マネージャー試験。
簡単にいえば、課長になる試験。
我が社では大体
30代後半以降の人が推薦されて受ける。

狭き門なのに、どっからその自信が…



「それより…藤原部長、矢野さんを
 支社に戻す気あったんだ。
 無期限って言ってたのに」

藤原部長直属になって、
しばらく修行するのかと思っていたから。


「え?渡辺さんが辞めるからだよ。」

「えええっっっ!!!」


開発2課、おしゃべり渡辺課長が!?
な、なんで…

1月末に本社で遭遇して、
そんな会話も素振りも全くなかったのに。


「家業を継がれるらしくてさ。知らなかった?」

「知らないよ!ついこの前、
 あげまんって言われたばっかりだよ」

「どんな会話してんだ(笑)」

吹き出す矢野さん。

「ま、そんなわけで…
 営業行き断ったのも、この話が出てたから。
 でもマジで、おまえだけ先に支社に返すとは
 思ってなかったから、ムカついたけど、仕方ねーな。」

と、一口お酒を飲む。

当時、我が社の管理職試験は
上半期・下半期と年2回実施されていた。


「上期で受かって支社戻るよ。
 それまでも土日祝はそっち帰るから。」

「帰ってきたら勉強する時間ないじゃん。
 わたしがここに来るよ」

「いや、新幹線の中で勉強する」

もう…強情だな。
じろっと矢野さんを見ると、拗ねたような顔をしていた。


「ユキは寂しくないのか?」

矢野さんは、うつむきながら言った。

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