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ラブホリック 313-とにかく彼といたい。

向井さんとランチへ。

経理部でも、新体制の話はあったようで、
びっくりしていた。


「小林部長残留でよかったね。
 どこか行かされるかと思ったよ」
と向井さん。

「そうですね(笑)」

清水さんは来月から本社に戻ってきそうな雰囲気。
わたしはどうなるんだろう。

心細くなり、向井さんに今
営業部から声が掛かっている話をした。

少し驚いていたけれど、真剣に聞いてくれた。

「それ、営業本部長の推薦ってより、
 常務が七瀬さん推してるんだよね。
 パワーバランス的に。」

「はい…この前の、お説教の会に耐えたからでしょうか…」

「ああ…大変だったみたいね(苦笑)」

清水さんも向井さんに話してたんだな。(笑)

「契約管理に進むか、営業に飛び込むかかぁ。
 七瀬さんはどっちやりたいの?」

「わたしは、矢野さんと一緒にいられたら、どっちでも…」

仕事人間だったわたしが、
こんなセリフを口にする時が来るとは。

「あはは!そっか!そうだよねぇ。新婚さんなんだもんね」
向井さんも笑った。

恥ずかしいし、情けないけど、
それがその時のわたしの本音だった…



その日、矢野さんと一緒に帰ろうと思っていたけど、
遅くなるようで、先に帰るように言われた。

家と職場の往復ばかりだな。
そう思いながら、電車を降りる。


最寄駅に着いたころ、スマホが震えだした。

電話?
矢野さん仕事終わったのかな?

画面も見ずに電話に出た。


「はーい。今駅だよ」


手袋をしたままの手で、スマホを耳に当てた。





『もしもし?ユキ?…元気?』




受話器の向こうから聞こえてきたのは、
懐かしい柔らかい声。

ケイゴさんからの電話だった。



「えっ…えっ!?ケイゴさん?」

正直、しまった、と思った。
電話に出なければよかった、と。



『どうしてるのかなぁと思って…ごめんね。掛けちゃった。』


変わらない、おっとりした雰囲気。
甘くて優しい声。

でも、わたしの鼓動はすごい勢いで打っている。

「け…ケイゴさんは元気?」




『うん。変わらないよ。ユキは?』




「…わたしは…結婚したよ」




それだけは伝えておこうと思い、口にした。

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