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ラブホリック 301-新婚のバレンタインの夜。

ショートケーキのチョコレート版は
素朴でおいしかった。

それに、もらったシャンパンを合わせる。
シャンパンは営業本部長がくれたらしい。

二人で食べきれるサイズの
ホールだったので完食。



「うまかったー。また作って。」

そしてさっきのチョコぎっしり紙袋から、
矢野さんは一箱取り出して
チョコをつまみ始めた。

「…昼間の本命っぽいのはなに?」

「下の方にあるんじゃね?『嫁にやる』って言っといたよ」

「…誰だったの?」

「企画室の…名前なんだっけ…髪長い子。
 ユキと結婚したの知らなかったみたい。
 すげー驚いてたよ」

わたしの一期下の子だった。
話したことはないけど。

「もーわかった!モテ自慢終わって!
 もう聞きたくない。カードも抜いといて。
 読まないから」

そう言ってぷいっと顔をそらすと、
矢野さんがニヤニヤ笑って、
抱きしめてキスしようとする。

目があうと、
「あ。間違えた。つい癖で」と
腕を解いた。


シャンパンで少し酔った。
もう時間も遅いから、寝る準備を始めた。

横になると、矢野さんも隣に入ってきた。
明かりを消し、フットライトだけにする。

「寂しかった?」と矢野さん。

小さく頷くと、そっと手を握られる。

「たまにはエッチ抜きの、真面目な愛の言葉が欲しい」

矢野さんの方を向きながら言った。

「えー…難しい…」

「帰って早々『口でして』とか言わないで」

「あー。あれか。あれが嫌だったの?」

「うん」

「わかりづれーな。言ってくれなきゃ気付かねーわ…」
と、唇が近づいてきて、目を閉じる。
しばらく舌を絡め合い、離れた。


「マサキ、エッチなしって言ってたのに」

「うん。キスだけ…」


すぐにまた唇が重なる。
彼の腕がわたしを抱きしめる。

唇が離れた時の、矢野さんの吐息で、
たまらない気分になる。


結局、
二人ともキスだけじゃ我慢できなくて
いつもより激しく抱き合ってしまった。

恋する乙女モードは、
愛する人のキスで
オセロをひっくり返すように
エロモードに変わった。



翌日、生理が来た。
体はつらいけど気分は爽快。

矢野さんは
「やっぱりな」と笑っていた。

泣いて騒いで申しわけない…
そんなバレンタインだった。

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