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ラブホリック 296-バレンタイン。

バレンタイン前夜。

矢野さんが帰る前に、ココアスポンジを焼いた。

普通のショートケーキの方が好きかもしれないけど…
一応、バレンタインだし。


焼きたてのスポンジを冷ましている時に、
矢野さんが帰宅。

「え!!手作り!?」

「うん…本当は隠れて焼きたかったんだけど、
 そんな時間もないし、今焼いちゃった」

「すげー!!!」

矢野さんは、目を輝かせて喜んでくれた。
そんな姿を見ていたら、胸がきゅーっとした。

寝る前にチョコクリームで飾り付けて、
いちごを乗せる。

矢野さんは、
その完成を待ち遠しそうに見ている。

小さい頃、お母さんとお姉さんのケーキ作りを
こうやって眺めてたのかなぁと想像した。


「できたー。明日食べよう。今日はもう遅いし」

「一口食いたい」


うーん。

まぁ、矢野さんにあげるものだしな。
一口分、小さく切り分けてあげた。


「すげーうまい。ありがとう」

「ほんと?よかったー。
 ケーキ焼いたの久しぶりだから」

「うまいよ。何なの?
 オレこんな幸せでいいのかな?幸せすぎて怖くなる」

と言い出す彼に苦笑した。

一日早いけど、プレゼントも渡して、
喜んでくれる矢野さんがとても愛しかった。




そして、バレンタイン。

と言っても、我が社は同僚や上司に
チョコを渡す慣習がない。
あげたければ個人的にあげるだけ。



でもなー
小林部長にだけはあげようかな?
と、当日になって思い立つ。(笑)

日頃お世話になっているし。
来年度は直属じゃないのかもしれないし。

通勤中、
コーヒーショップで売っていた
かわいいパッケージのチョコを買った。


部長は出社時間が早い。
わたしが行くと、いつもいらっしゃる。


「おはようございます」

「ああ、七瀬さん、おはよう。」


ニコッとする小林部長。

管理部は他にメンバーがいなかったので、
そのまま差し上げた。


「部長、いつもお世話になっているので、
 よろしければ合間に召し上がってください」

「あら!ありがとう!照れるね〜。
 じゃあ七瀬さんにもあげよう。仕事が捗るように」

箱を開けて、一つ手に乗せてくれた。

「ありがとうございます。(笑)」

笑顔になって、
ほのぼのした空気。

喜んでもらえてよかった。
(1個もらっちゃったけど)

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