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ラブホリック 293-形勢逆転。

お皿を洗い終え、矢野さんの隣に座る。

矢野さんは体を起こして、
わたしの顔を覗き込む。

…ニヤニヤしてる?

「妬かれるの嫌いだったけど、
ユキに妬かれんのはいいな」

わたしを抱き寄せて、彼が耳元で囁く。
頭の中が甘く痺れた。



いつの間にか、矢野さんのこと
大好きでどうしようもなくなってて
結婚してるのに片思いみたい。

ケイゴさんに言われた言葉を
今、こんな形で共感するなんて。

これだけ好きだと言われても、
あれだけ抱かれても、まだ足りない。
わたし、どうしたんだろう。



不安が募ると片思いみたいな気分になるのかな。

結婚してても、してなくても、
そこの違いはあまり関係ないもんなんだな。

心のどこかで、
矢野さんの熱意に応じて
始まった関係だと思っていたのが
一気に形勢逆転してしまった心境だった。


リナさんとメール…

嫌に決まってる。



「わたし、めんどくさい奥さんになりそう…」

「え?(笑)」

「マサキのこと縛るかも」

と答えると、
矢野さんは笑っていた。

「いいよ。縛ってくれても」

え?

「何かのプレイじゃないよ?行動をだよ。」

「うん。いい。」

いいって…


「じゃあ…リナさんとメールしてるの、嫌…」

矢野さんはためらいもなく「わかった」と言って、
その場でアドレスを変えた。

え?
解決?

わたしがポカーンとしていると、
伸びをしながら矢野さんが言った。

「これからどっか出かける?それとも、ぎゅーってする?」


今までなら、笑い飛ばしていたけど、
「いっぱいぎゅーってする。」と答えた。

矢野さんは少し意外そうにした後、
嬉しそうにわたしを抱きしめた。


彼の匂いがする。

愛しいあの香水の香り。


わたしを見つめる瞳がとても優しくて
胸が高鳴った。

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