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ラブホリック 286-2月に入る。

2月になる。

わたしの業務は落ち着きを取り戻したけど、
矢野さんは相変わらず大変そうだった。
帰りも遅い。


休暇申請の件を小林部長に確認した。

「そうそう、今までなら簡単に承認できたんだけど…
 組織変更の絡みがあるから、
 4月以降に出してくれた方が確実だと思う。
 一旦却下させてもらうね」

「承知しました。お手を煩わせてすみません」


小林部長は、少し寂しげに微笑んだ。
来年度からは、小林部長が上司ではなくなるってこと…かな。


「小林君、ちょっといい?」


木村常務の、品のあるバリトンボイスが背後から聞こえてきた。


「はい、大丈夫です。少し離席するね」と
小林部長がわたしに告げた。

「あ、七瀬さん。ご結婚したんだね。おめでとう」


木村常務のご担当は事務部門全般。
管理部も経理部も、総務部なども木村常務の配下にいる。


本社に来た頃、小林部長に連れられて
一度ご挨拶に伺ったが、フロアが違うので
定例会議でお会いするぐらいだった。


「恐縮です。ありがとうございます」

「旦那さん、矢野君だよね?男前の」

「えっ。男前ですか?」

つい同意しきれずにいると、常務が笑い出した。


「矢野君とは何度か飲んだことあるんだけどね。
 七瀬さんもまた飲みに行きましょう。ね、小林君も一緒に」


小林部長と顔を見合わせて微笑み、「喜んで」と返事した。

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