Clarice Fantasy

大人の女性向け恋愛小説置き場。たまにR-18
           

Top Page > ラブホリック > ラブホリック 266-入籍後、初出勤。

ラブホリック 266-入籍後、初出勤。

仕事初めの日。

いつものように、矢野さんが先に出社。
玄関でダルそうに靴を履き、こちらを向く。



「もうユキと一緒に出勤してもいいんだけどな…」

矢野さんはそう言いながらも、
抱き合ってキスをして、
わたしはいつものように送り出した。
そして10分後に出る。

ふと、持病の薬が残りわずかに
なっていることに気づく。

地元に帰る時間はないから
近所の内科に行かなきゃ。

保険証も新しくしないと。

免許や銀行やカードや
変更しなきゃいけないものが
いろいろあるなぁ。

社内でもプライベートでも、
しばらく変更手続きに追われた。



割り当てられていた社宅は退去することにした。

社宅で矢野さんと住む選択肢もあったが、
今の矢野さんのマンションがすでに
我が家のような感覚にもなっていたし
契約時の初期投資を思うと、
もったいなくて引き払えなかった。


社内での呼び名は旧姓で通すことにした。
理由は、そうしている先輩が多かったから。



人事に呼ばれ、
エレベーターに乗り込もうとすると、
友永さんが乗っていて、一瞬足が止まった。

その様子を見た友永さんが苦笑する。
おずおずと乗り込み、人事部のフロアボタンを押した。


「あけましておめでとう。結婚もおめでとう。
 矢野さんになったんだね!びっくりした」

「あ…はい、あけましておめでとうございます。
 ありがとうございます」


新年の挨拶も入るので、ややこしい会話。(笑)


「僕も狙ってたのにな。
 僕が好きになる子はみんな
 矢野君が持っていくんだよ。昔っから」

「えっ。そうなんですか?」


思わず反応してしまった。


「お。食いついたね。聞きたい?」

ニコニコとクマさんが笑う。
嵌められた?

「やっぱり聞きたくないです。失礼します」

人事部フロアに着き、
友永さんに一礼だけして降りた。


うーん…
嫌なこと聞いてしまった。
新婚なのに。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

関連記事
該当の記事は見つかりませんでした。