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ラブホリック 262-秘密から卒業。

12月下旬。

忙殺されながらも、部長たちと飲みに行き、
お祝いしていただいた。


さりげなく子供の予定など聞かれたが、
SIPプロジェクトが収束する
再来年の4月まではないとお答えした。

酔いの回った藤原部長に、最後
「もう矢野を変なお店には
 連れて行かないから、安心してね〜」
と言われ、「よろしくお願いします(笑)」と頼んでおいた。

矢野さんは苦笑い。

小林部長は、矢野さんにも
「最初はバラバラかもしれないけど、
 ちゃんと一緒に暮らせるようにするからね」
と言っていた。

矢野さんは、恐縮した様子で頭を下げていた。




晴れて、周知の仲になった。

プライベートの時に一緒にいること
仕事終わりに一緒に帰ることを
もう、隠す必要がなくなった。


結婚の連絡は、メールで部内に一斉通知された。
話は瞬く間に広がり、いろんな方からおめでとうと言われた。


照れくさいけど嬉しかった。



「二人つきあってたんだー!水くさいよ〜」

ランチの時間に、向井さんから言われた。


「すみません…」

「まぁ、言えないよね(笑)
 おめでとう。マサキも結婚かぁ。
 私はいつになるかなぁ…」
と、ため息をつく向井さん。

「向井さんは、どんな人がタイプなんですか?」

「…んー…私は本当見る目ないんだよね…。
 最初は顔から入っちゃって。
 結婚なんていつになることやら。」

「顔…かっこいい人ですか?」

「かっこいいよ。今は遠恋だけど。」


あれ?
彼氏、いるんだ?

わたしがキョトンとしていると、
向井さんが苦笑しながら、
人差し指を唇に当てて、「秘密だよ」と言った。



向井さんの彼氏は、清水さんだった。

栗栖さんばりの大声を出しかけるほど驚いた。
確かに清水さんはかっこいいけど!

「幻滅した?」

わたしが首を振ると、向井さんは
アイスティーのストローに口をつけた。

清水さんの言う「彼女」って、
向井さんのことだったんだ。

「誰にも言いません」

向井さんは困ったように笑って
「ありがとう」と言った。




その日以降、向井さんはたまに
清水さんの話をするようになった。

ハッピーな話だけじゃなく、複雑な心境も話してくれた。

わたしは聞くことしかできなかったけど、
どうか、幸せになってほしいと思った。

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