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ラブホリック 256-支社管理部の忘年会。

その晩は、支社管理部の忘年会があった。

栗栖さんは「ななさん座りましょう!」
と言い、わたし、栗栖さん、清水さん、
部長の並びで座った。

女性が少ない会社だからか、
幹事は男性がするのが慣例だった。

我々女性は、みなさんのおかずを
ちょっとだけお皿に取り分けてみたり
ちょっとだけお酌したりする係として
機能していた。

「ななちゃん、しばらく見ない間に
 きれいになったんじゃない?彼氏できた?」

唐突に部の男性メンバーから言われ、
ギョッとした。
清水さんが笑いを堪えているのが
視界に入る。

「前に噂あったあの彼じゃないの?ねぇ?」
と、また別の人が言う。

矢野さんとの噂が真実になっている今…
何とも答えにくい。

そして、隣には栗栖さん。

矢野さんの話題になっていいものやら…


それと、
ここで違う違うと否定しまくって、
来週部長にしれっと
「実は矢野さんと結婚します」って
言うのって人としてどうなの?


わたし、どんだけ調子いいやつなんだ!


どうしたものかと考えていると、
おもむろに部長が言った。


「こら。君たち、
 レディを困らせちゃだめだよ。ね、七瀬さん」

酔うと、引くほど下ネタがお好きな
あの小林部長が制してくれた。

普段なら、絶対噂話にのっかるはずなのに…



婚約破棄を打ち明けた時、
涙ぐんだわたしを
温かく励ましてくれた部長。

あのことが部長の頭にあるのかもしれない。


部長は、何もなかったように、
ビールを飲み干した。

胸がいっぱいになりながら、
清水さんと席を代わってもらい
そこにあるビール瓶を持った。

「部長、おつぎします!」

「あら。ありがとう。
 七瀬さんが注いでくれるビールは
 格別だからね~」

その後は、やっぱり
下ネタオンパレードだったけど、
心は温かかった。






1次会が終わり、清水さんも部長も、
珍しく2次会へ。

女子チームは参加辞退ということで、
栗栖さんをお茶に誘うと大喜びしてくれた。


矢野さんは今新幹線に乗っている。

到着までには時間があったので、
ゆっくり話せそうだった。

コーヒー専門店に入り、
栗栖さんはコーヒー、わたしは
ホットティを頼むと、暗黙の了解で笑い合う。


明日を待たずに、結婚のことを
彼女に話そうかどうしようか探っていた。

ずるいかもしれないが、
いきなりは切り出せなかった。

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