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ラピスラズリ 53

その人がマリさん…


黙ってしまった私に、天野さんは
話題を変えてくれた。



焼鳥屋さんを出た後は
天野さんは自転車を
押しながら歩く。

焼鳥をご馳走になってしまった。
「今度またおごって」と言われて
次の約束をした。


「送るよ」と言う天野さんにお断りした。

「一人で帰れるし、
明日もまた仕事だから、いいよ」


天野さんは私の返事に
気に入らないそぶりを見せる。

「俺が一緒にいたいんだけど。
それじゃダメ?」

お酒も入っているし、
熱意のある瞳にたじろいだ。



私、天野さんに気を持たせてる。

あっちにふらふら。こっちにふらふら…

自分の意思を伝えなきゃと
天野さんの前に立つ。


「あ……あのね。
私、目が覚めたけど、
すぐに切り替えられそうにはないの。
天野さんと仲良くできて嬉しいけれど
あの………」


そこまで言うと、天野さんが付け加えた。


「付き合う気はない?」

ずばり。

今すぐに、そんなふうには…

コクっと頷いたら、天野さんは
はーっと長い長い溜息をついた。

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