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ラブホリック 231-はじまり。

翌日は土曜日。

朝から新幹線に乗って
地元に帰ろうと思っていた。

簡単に荷造りした後、一人お風呂に入る。




もう吹っ切れてはいるけど、
少しだけ涙は出た。

こんな形にしてしまって申し訳なかった。
彼の幸せを心から願ってる。



矢野さんは何時に帰るかな。
終わらせたこと、伝えなきゃ。


お湯から上がり、髪を乾かしていると
矢野さんが帰ってきた。

「おかえり。早かったね」

「ただいま〜。おじさんたちはキャバクラに行ったよ。
 ユキと風呂一緒に入りたかったな〜」

そう言いながら、わたしの顔を見て、
一瞬動きが止まる。

「泣いた?」と矢野さん。

すぐ気づくなぁ。(苦笑)



「うーん。先にお風呂入っておいで」

「気になるじゃん。言ってよ」

「…さっき、電話でちゃんと終わりました。」

「………」


矢野さんは、何も言わずに
わたしの頭を撫でた。

「…風呂入ってくる。」

「うん。」


涙が今にもこぼれ落ちそう。

泣きそうな時に優しくされると、
余計に涙が出る。

これは後悔の涙じゃない。
過去に別れを告げて、前に進む涙。




矢野さんのお風呂を待つ間、
先にベッドに入っていた。

持病とは関係ないかもしれないけど、
最近やたら疲れる。

PMSかな…
目を閉じて待っていた。



次に目を開けた時は、部屋が暗かった。
矢野さんがわたしを抱え込むように寝ていた。

あー…寝ちゃってた。

体勢を変えて、爆睡している彼の胸に
潜り込んで抱きついた。

「ん…ユキ、やりたいのか?」

違う。(笑)

「ぎゅーってしたかっただけだよ」

矢野さんはスッと起き上がって
ミネラルウォーターを飲む。

彼は寝覚めがいい。
朝もスッキリ起きる人。(羨ましい)


「ぎゅっとするだけじゃ足りねーよ」

暗闇の中で、力強く抱きしめられる。

二人で脱いだ後は、
あっと言う間に組み伏せられた。

首筋と鎖骨にたくさんのキスが降り、
ゾクゾクした。

「オレ…いまだに
 『今、ななちゃんとエッチしてんだなー』
 って思うんだけど」

と、彼が言う。

暗さに慣れてきた目で矢野さんを見上げた。

「何年も前から好きだったよ。
 今こうやって暮らしてるのが、
 オレには信じられないことなの」

いつもより真剣な彼の言葉に、聞き入った。

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