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ラピスラズリ 50

天野さんは私を見つめるけど、
反射的にそらしてしまった。

「………」

「……………」

「……泣かされると思うよ。
るりちゃんがそれでもいいなら、
何も言えないけどさ」


天野さんはそれだけ言い残し、
ペットボトルを捨てて先に上がってしまった。


私は、すごく恥ずかしくなって
しばらくその場にいた。

田島さんに、ひっそり
片思いしてる気でいたけれど
周りから見たら滑稽な恋なのかもしれない。


やっぱりダメだ。
明日二人で会うのも。
私が田島さんを好きな以上、だめだ。
断らなきゃ。



それに、天野さんに
軽蔑されるのはすごく嫌だ。



席に戻ったら、田島さんが帰社していた。
予定よりかなり早い。

私の姿を見つけると、
「ただいま」と微笑んだ。


天野さんは一瞬顔を上げたけれど、
興味なさそうな顔をして目を伏せた。


「山下さんいるうちに帰りたくて、
急いで帰ってきたよ。
どこまで仕上がった?」

「9割がた仕上がりましたけど、
ご説明して帰ります」


端の空きスペースに移動して、
天野さんに背中を向ける感じで
田島さんと並んで座った。

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