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ラブホリック 207-秘密の散歩。

ゆっくりと坂道を下りながら歩く。
手はつながないけど、心は温かい。

矢野さんがおもむろに話し始めた。

「そうだ。今日部屋決めたから」

「えっ!早いですね!」

「審査おりたら契約して、
 住めるのは2、3週間後ぐらいかな」

「すごい行動力ですね…」

「一応、10年前はここに住んでたから
 知らない場所じゃねーし、すぐ決められたよ。
 それに、早く二人きりになりたいよ。オレは」

二人きり。

わたしがドキッとしたのを見透かしたように
矢野さんが笑う。
確信犯だな…

「明日から、オレもがんばろーっと」

「がんばりましょー!」


いろいろ複雑な思いも混じりつつ、
矢野さんの存在に感謝していた。

前だけを向きたい。



本社勤務が始まると、
びっくりするほど会えなくなった。

本社でも矢野さんとは、フロアが違う。
支社にいた時ほど遭遇する事はなかった。


SEの矢野さんは
営業同行することが多いので
外出もよくある。

夜も、飲みに行くことが多い。
確かに、寮を出ないと会いづらいなと感じた。


……というか

矢野さんに早く会いたいな、と
思いが募るようになってしまった。


メールは少ないけど、電話はくれた。

毎晩の「おやすみ」は
メールじゃなくて電話。

たまーに、外出先から
社内に電話をかけてくる時もあった。(苦笑)


それでも、飲みのあとに、
風俗行ってるんじゃないかとか考えたりした。

彼の顔を見て、ホッとしたかった。


わたしの仕事は、
慣れないことで慌てる時もあるものの
概ね順調。

栗栖さんとは社内メールでやりとり。

清水さんに「ドS」とあだ名をつけつつも、
食らいついて頑張っている様子だった。

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