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ラブホリック 186-話し合い。

ファミレスを出た時にやっと、
本題らしき話に入った。

パーキング内を並んで歩きながら、
車に向かう。

意を決して言った。

「ケイゴさんちに置いてる荷物を取りに行きたいの。
 社宅に送らないといけないのもあるから…」

「……そっか。9月末に行っちゃうんだっけ」

「うん」

「ユキは、おれと別れたい?」

ケイゴさんが優しい声でそう言った。

涙がこみ上げそうになったのを
ぐっと堪えて、こくんと頷いた。

「そっか…」と彼がつぶやく。



しばらく沈黙が続いた。

この前のような緊張感はなかったけど、
申し訳なくていたたまれなかった。


もしかしたら、ケイゴさんも
同じ心境だったのかもしれない。



「おれ、ユキが好きだよ。
 今更信じてもらえないかもしれないけど…本当だよ」


ケイゴさんの言葉に堪えられず、
わたしの目から
パタパタと涙が落ちた。

慌ててバッグからハンカチを取り出して
目元を押さえる。


じゃあ、なんで後藤さんと?
と尋ねても、意味がない気がした。

今泣くのはズルすぎる。
ぎゅっと目をつぶってやり過ごした。


ちょっと前まで、
この人しかいないって思ってたのに。

何でこんなことになったんだっけ?




車に乗り込み、
ケイゴさんちに荷物を取りに行った。

彼は車を降りず、わたしだけ部屋に戻り、
めぼしい荷物をかき集め、袋に詰めた。

それを抱えて車に戻る。



わたしが車に乗り込んでも
ケイゴさんはずっと外を眺めていて
なかなか発進しなかった。

話しかけるのもためらっていると、
ケイゴさんが口を開いた。

「出発する日、入籍しようって言ってた日だね」

「…うん」

相槌を打つと、
彼はまだ外を見ながら言った。

「ねぇ、本当に別れるの?
 おれ、まだ受け入れられないよ…」


ケイゴさんは、右手で目元を覆って
肩を震わせてた。

その様子を見ていると、
凄まじい罪悪感に襲われた。

わたしがケイゴさんを
追い込んでしまったと思った。

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