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ラブホリック 185-9月後半の調剤薬局。

クリニックを後にする。
処方箋を持ち、とぼとぼと薬局まで歩く。
どこを向いても自己嫌悪と罪悪感が迫る。


薬局が見えた。
深呼吸して歩き出し、中に入った。

「こんばんはー…」

振り向いたのは後藤さん。
ガラスの向こうには誰もいない。

「こんばんは」

後藤さんはきれいな顔で微笑み、
わたしから処方箋などを受け取る。

「市川さんはお届けに行きましたよ」

「あ、そうですか…」

「お掛けになってお待ちください」

言われるままソファにかける。
受付の佐藤さんはいないのかなぁ。


手持ち無沙汰で、壁掛けテレビを眺める。


しばらくすると、後藤さんに呼ばれてカウンターへ行った。

会計して薬を受け取ると、
後藤さんが言った。

「私、彼氏いるんです。
 市川さんにはもう興味もないので」

「……そ…そうですか…」

面食らっていると、またきれいな顔で
微笑んだ。

困惑しながら、遠慮がちに頭をさげると、
「お大事に」と彼女も頭を下げた。
不思議ちゃんだなぁ。


ケイゴさんは彼女と関係を持ったのか…
考えても、想像がつかなかった。

戸惑いながら薬局を出て、
ケイゴさんを待つためにコンビニに入った。



ケイゴさんを待つ。

頭の中はぐちゃぐちゃ。
考えはまとまらないまま。
何度も深呼吸をして、緊張をはらう。


「ユキ。おまたせ」

顔を上げると、ケイゴさんが立っていた。
変わらない、いつもの笑顔だった。


ケイゴさんの車を走らせ、
とりあえず見つけたファミレスに入った。

ケイゴさんは、ニコニコしているけど…

言葉が空を滑るような、
噛み合わない会話で
お互い探り合うばかり。

食べていても、味は感じなかった。

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