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ラブホリック 179-あの日の夜のこと。

罪悪感は変わらず抱いている。
でも今は目の前の矢野さんしか見えない。


抱き合ってキスをし続けた。
息苦しくなるぐらい、激しい。


矢野さんの手が、服の上から胸に触れた。
二人の息遣いが荒くなる。

ベッドになだれ込み、身を任せた。

されるがままに受け入れながら、
矢野さんを抱きしめる。


矢野さんは、
さっきの小さな箱を取り出したその後、


「……やっぱり無理……」


と言った。


「え?」

矢野さんは深くため息をつき、
わたしを抱きしめる。



「緊張してんのかなぁ…。ごめん。勃たねぇわ」


何といったらいいのかわからず、無言になる。

変に慰めるのも…
と次の言葉に困っていると、
矢野さんが言った。




「そもそもおまえ、
 何でここまでついてきたんだ。
 他の男とこんなことになって。
 へなちょこ君泣くぞ」

「それは言わないでください…
 自分でも痛いほどわかってます…」

「はは。嘘だよ。
 来てくれて嬉しかった。忘れないから」

引いていた涙が、すぐにでも出そうになる。


「しかし、未遂ってオレ、
 かっこ悪すぎるよな…。せーの」

「えーと…『矢野さんかっこいい』」

「棒読みだな」と笑う矢野さん。



笑ってくれるのが嬉しかった。

その後は、最後にキスをして、
部屋を出た。


ホテルに戻って一人になると、
涙が止まらなかった。

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